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カタカナ語
そもそも、わけの分からないカタカナ文字の新語が出てきたら、何かごまかしがあると思って気をつけろというのが鉄則で、私はなるべくカタカナ語を使わないよう心がけているが、市長室に回ってくる書類を見ていると、あきれるほどカタカナ語が多い。
例えば、「中心市街地活性化基本計画ワークショップ」なるものが最近スタートし、私も参加してあいさつしたり意見を述べたりしたが、大体ワークショップって何?である。広辞苑第5版には「課題についての事前研究結果を持ち寄って討議を重ねる形の研修会」とあり、日本語大辞典(講談社)では「参加者が自主的に運営・活動する方式の研究集会」となっている。この2つを取っても少し意味合いが異なるように思えるが、要するに勉強会、研究集会である。なぜ気取って「ワークショップ」と言わなければならないのか。
役所の報告書などにしばしば登場するカタカナ語を拾ってみると、それこそ数限りない。
「アウトソーシング」「アクションプログラム」「アセスメント」「アメニティー」「インキュベーション」「インセンティブ」「インタラクティブ」「インフラ」「オンブズマン」「ガイドライン」「ガバナンス」「グランドデザイン」「グローバリゼーション」「ケーススタディ」「コラボレーション」「コンセプト」「コンセンサス」「コンソーシアム」「コンプライアンス」「サーベイランス」「サマリー」「ジェンダー」「スキーム」「スキル」「スタンス」「セーフガード」「セーフティネット」「ゼロエミッション」「ソリューション」「デジタルデバイド」「デフォルト」「ナノテクノロジー」「ノーマライゼーション」「バーチャル」「バイオマス」「ハザードマップ」「パブリックコメント」「ビオトープ」「フィードバック」「プライオリティ」「ブリーフィング」「プレゼンテーション」「ベンチャー」「ポータルサイト」「ポートフォリオ」「ポテンシャル」「マニフェスト」「マンパワー」「マーケティング」「マネジメント」「ミスマッチ」「メソード」「メンタルヘルス」「モチベーション」「モニタリング」「モビリティ」「モラトリアム」「モラルハザード」「ユビキタス」「リーフレット」「リテラシー」そして「ワークショップ」……。私には3分の1以上が意味不明である。本当にみんな分かって使っているのだろうか。
確かに日本語はもともと語彙が少なく、外来語を巧みに吸収し、「○○する」で動詞化、
「○○な」で形容詞化して次々言葉の世界を広げてきた言語で、中世までは漢語、そして近世以後は欧米の言語がカタカナ語として取り入れられてきた。だから外国から入ってきた新しいものや新しい概念を、言語に近いカタカナ表記で使うこと自体は日本語の基本的な営みといえる。しかし、そのことに甘んじて、何もかもカタカナで表現すればよいというものではあるまい。これまで使ってきた言葉では直接的過ぎて言い難いことを、わざと耳慣れないカタカナ語に言い換えて、当たり前のことを目新しいことのように見せたり、いささか乱暴な極論を普通の人が気付かないように表現するような「ごまかし」に、カタカナ語の氾濫が利用されているように思えるのは、横文字に弱い私のひがみか。
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