昨年暮れにAKB48が長いタイトルの曲*1を出したことから、1964年のディズニー映画の挿入曲、「Supercalifragilisticexpialidocious*2」を思い出し、これを書くことにした。 |
映画はジュリー・アンドリュース主演の「メリーポピンズ」である。ジュリー・アンドリュースと「メリーポピンズ」については、このシリーズのI回「I could have danced all night!」で書いたが、魔法が使えるベビーシッターのメリーポピンズがバンクス家に雇われ、腕白、お転婆な子どもたちをトリコにするという話だ。ある日メリーポピンズはバンクス父子と遊園地のメリーゴーランドの木馬に乗って競馬場に出かけ、その馬でレースに優勝してしまう。そこで、報道関係者らに取り囲まれ、感想を聞かれたメリーポピンズが言葉に窮して歌うのが「Supercalifragilisticexpialidocious」で、この34文字の単語は、「困難な状況に陥った時に唱えると問題が解決する呪文*3」とされる。この呪文は映画のために作られた*4らしいが、字数の長い単語の一つ*5として有名になり、映画のヒット後は「素晴らしい」「信じられない」という意味の形容詞として一般に通用するようになった。 |
実は競馬場の場面はいわば伏線で、この後に、銀行幹部であるバンクス氏が子どもたちのしつけのために自分の働きぶりを見せようと銀行に連れていったのが裏目に出る話が続く。頭取と父親が倹約を勧めるため無理やり貯金させようとしたため、子どもたちが大声で「わたしのお金を返してー」と叫んだことから取り付け騒ぎとなり、責任を問われたバンクスはクビを言い渡されるが、「Supercalifragilisticexpialidocious」の呪文を思い出し、ニコニコ顔でこの歌を口ずさみながら銀行を去る。そして強い風の吹く翌朝、子どもたちとタコ上げに出かけると、「Supercalifragilisticexpialidocious」の呪文効果か、頭取初め銀行の幹部が全員タコ上げに興じていたというオチがついて、めでたしめでたしとなる。 |
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